避難所

目標は細く長く

どうしてそうなった 髑髏城の七人 season月 上弦

前記事で新感線にはまりましたーと書いたのですが、そこからなかなか作品に触れる機会を作れず、今年に入ってようやく見逃した髑髏城のほかのseason(ゲキ×シネ版)を観ることができました!


花はタイミングが合わなくて観ていないのですが、鳥→風→上弦の月下弦の月(予定)と上演順に観てきました。


本当は観た順に感想書くほうがいいのかな〜と思ったんですが、自分の気持ちがホットなうちに新しいものから書くことにしました。


今回の感想は割と私個人の勝手な解釈とかが入っています。そういうのが苦手な方にはあんまり向かない内容かも…。

作品批判はしてないですよ!

あとまとまりはないです。話があっちこっちに行く。

では以下より。


髑髏城の七人 season月 上弦(ゲキ×シネ版)



上弦はヘビーなファンの方々が、ツイッターとかブログとかでかなり熱心に布教されてたので、すごくわくわくしながら行ったんですね。

鳥、風と観ていたのでどういう風にテイストが変わってるのかな〜と呑気に思っていたら色々やられました。

なので勿論面白かったし、楽しかったんですけど、それ以上にしんどさが勝りました…。

しんどさに関しては後で書くとして。


season重ねて観てると初見なのにはじめて観る感じがしないなぁ。


六欲天って実在ワードなんですか?(無知なので後で調べたら仏教用語でした)


熊木衆の沙霧じゃなくて霧丸になっている!

地はすごく素直そうなキャラなのに無理して頑張って反抗期作ってるみたいでかわいい。

でも最後ちゃんとお礼言っててこういう積み重ねいいなぁと思った!

あとちゃっかり遠近法を指摘してて、流石ものづくりの一族って感じだった。


兵庫太夫が親子くらい歳離れてる!

個人的には、太夫が兵庫につれない理由づけが、明言されてる限りだと「年の差」ってことだけだから、いちばん脈ありに見えた。

兵庫の運動量がハイステ を彷彿とさせて…。


上弦の蘭兵衛さんは口より手が先に出そうな物々しさがありましたね。

ぼーっとしてたり、下手なこと言ったら問答無用でど突かれそう。

個人的にはいちばん直視しやすい蘭でしたね〜(鳥とか風はじーっと見てたら消えてなくなりそうなイメージだったので)。


対照的にと言っていいのか、捨之介はよく笑ってたし。

本心からの笑みなのか、作り笑いなのか判別できないんだが…。

顔の良さがそれを助長している…。


天魔王はよくわからないですねこの人。

人の上手な殺し方を知っている子ども…。

捨之介の思考を読んで贋鉄斎を始末しようとするくらいだから、慎重さは強みだけど裏を返せば臆病とも言う…。

あと羽織のマントや扇子を自分の手足のように動かす技はどんな練習してたら習得できるんですか?生き物のようだった。


上弦の贋鉄斎は花道できたか〜。

話がスムーズに進み過ぎててこの贋鉄斎まともなのでは?と思ってしまった。


2幕はね、すごく期待していたんですよ。

今回の蘭兵衛は交渉決裂しても天魔王をぼこぼこにしてあっさり帰ってきそうな気迫があったじゃないですか!

なのにお前、なんで口説きに屈しているんだ!


2幕に入っても天魔王はよくわからんキャラという印象のままなんだけど、すごく不思議に思っていることがあって。

この人今までどういう理由(動機)で生きて来られたんだろうか。

いちばん生きる意志がなさそうに見える。

信長が死んでから8年間も何を糧にして生き長らえていたの?

鳥も風も生きがいとまで言っていいのかわからないけど、そういったものが何となく透けて見えていた気がするけど、上弦にはそれがない。

腹心の部下である生駒のこともあっさり捨ててるけど、お前自分の世話この人たちに焼いてもらっていたんでないの?

果たしてひとりで生きていけるのか?

そのことを思うとかわいそうだなぁという気持ちしかわかない。

蘭兵衛が城に残ると言った時点で、天魔王の命運はもう確定してしまっていたのかなぁ。


捨之介が天魔王を「止める」って言ってるのが、若くて青くて、自分たちの関係性ならきっと説得できる、まだやり直せるっていう驕りのような自信がまたしんどい。

比較材料が少ないし、比較すればいいってものではないと思うけども、鳥とか風は確かに仲間に裏切られたり、仲間が死んでしまったりしてつらいし悲しいししんどいけど、ある程度の大人だし明日から生きていくためには前を向いていかなきゃダメだろって鼓舞するような心境だったけど。

上弦は仲間に裏切られたり、仲間が死んだり死なれたりしたらつらいよな悲しいよなしんどいよな、そりゃあ明日から生きる気持ちなんてわいてこないよなと。

助けるつもりでいた天魔王に目の前で死なれた捨之介の心中を考えると、簡単に「生きろ」とは言えないよね(まあ鳥も風も目の前で死なれてますけどね)。

一度捨之介から「生きろ」を受け取った霧丸だからこそ、同じ「生きろ」という言葉を捨之介に返せたし、通じたんだろうなぁ。


今更if話をしても仕方がないけど、捨天蘭には斬り合いじゃなくて話し合い(対話)をしてほしかったな〜(まあどのseasonの捨天蘭にも言えることだけど)。


そんなこんなでとてもつらいseasonでした。

下弦はどんな感じなのかな〜。